KamoTalk導入イベント 開催レポートMIRAI CREATOR'Z FES
(開催場所:ベルサール半蔵門)
2026年9月14日

対象:2026年9月14日のKamoTalk利用記録(日本時間)
データ取得開始:2026-09-14 21:37:12.037 +09:00

MIRAI CREATOR'Z FESでは、参加者が名札QRからKamoTalkを開き、プロフィールや会話のヒントを見ながら初対面の相手と話しました。時間を区切って実施したKamoTalk Timeでは、エントリーした参加者に3〜4人のグループ、集合場所、会話のきっかけを画面で案内しました。

このレポートでは、当日のKamoTalk利用とKamoTalk Timeの組み合わせ案内、参加者が自分で残した「KamoTalkした」マークを集計しています。

イベント概要とKamoTalkの概要

MIRAI CREATOR'Z FES 2026は、全国から選出された約1,500名の若者の挑戦を讃え、TOP CREATOR'Z 10をはじめとした受賞者を発表した表彰式です。開催前のPR TIMESでは約600名規模の参加予定、展示・交流エリア、企業・行政・教育機関などとの交流が案内され、開催後の記事では受賞者発表と当日の成果が紹介されています。詳しくは開催前のPR TIMESと開催後のPR TIMESを参照してください。

KamoTalkは、イベント参加者が自分の名札QRから開く交流サポートです。本人確認後、相手の名札QRを読み取ると、相手のプロフィールや会話のヒントを確認できます。話した後は「KamoTalkした」を押して、出会った相手を後から振り返れるようにしました。

KamoTalk相手のQRからプロフィール、共通点、会話のきっかけを見るための仕組み。イベント中の1対1の声かけを支援しました。
KamoTalk Time参加したい人がエントリーし、画面に表示された3〜4人のグループと集合場所へ向かう交流タイム。誰とどんな話をするかまで案内しました。
  1. 自分の名札QRを読み取り、生年月日で本人確認する。
  2. 相手の名札QRを読み取り、プロフィールやおすすめ話題を見る。
  3. KamoTalk Timeに参加したい回でエントリーする。
  4. マッチ成立後、画面の集合場所へ移動し、同じグループの人と交流する。
  5. 話した相手に「KamoTalkした」を付け、後から振り返る。
KamoTalkのUIイメージ。相手のプロフィール確認、相性スコア、会話ヒント、KamoTalk Timeの案内がスマートフォン上でどのように見えていたかを確認できます。解説付きの詳しい紹介はInstagramのハイライトでも確認できます。
実際のイベントで使ったKamoTalk説明スライド。本人確認、相手のQR読み取り、会話ヒント、KamoTalkした人の記録を案内している。
実際のイベントで使ったスライド。KamoTalkの始め方として、自分の入場票QRを読み取り、「これは自分の名札です」をタップし、生年月日で本人確認する流れを案内しました。相手の入場票QRを読み取ると、プロフィールや会話のヒントを確認でき、話した後は「KamoTalkした!」を押すことも伝えています。
実際のイベントで使ったKamoTalk Time説明スライド。エントリー、マッチ待ち、集合場所への移動、同じグループでの交流を案内している。
実際のイベントで使ったスライド。KamoTalk Timeでは、KamoTalkを開いて「エントリーする」を押し、マッチが出るまで待ちます。マッチ成立後は画面に表示された集合場所へ移動し、同じグループの人と交流する、という体験を説明しました。

当日の利用実績

KamoTalkアプリを利用した人239人(本人認証を済ませた人をカウントしています)
KamoTalk Timeの参加延べ数344人5回実施。エントリーされ、実際にKamoTalk Timeとしてワークした人数の延べ数です。第1回:76人/19組
第2回:66人/17組
第3回:73人/19組
第4回:77人/20組
第5回:52人/13組
合計:344人/88組
「KamoTalkした」の延べ数929組どちらか一方が「KamoTalkした」を付けた2人を1組として集計しています。

「KamoTalkした」が付いたのは929組

どちらか一方が「KamoTalkした」をマークしていれば、その2人をKamoTalkした1組として集計しています。本レポートでは、このマークを合流の記録として扱います。

指標結果
「KamoTalkした」の延べ数929組

会話のヒント生成から、KamoTalkへ

Geminiで会話のヒントを生成した記録が残る1,568組のうち、909組に「KamoTalkした」のマークがあり、659組にはマークがありませんでした。

生成記録とマークの状態組数
Geminiで会話のヒントを生成した組1,568
うち、KamoTalkした909
うち、マークなし659

生成済みの組に占めるマークありの割合は58.0%です。マークなしは、会話がなかったと断定するものではありません。

会話のヒント生成は、相手の詳細ページやKamoTalk Time画面でプロフィールや話題のヒントを開いた記録として扱えます。ただし、一覧から気になった相手をタップして詳細を見ただけのケースも含まれるため、実際に会った人数そのものではありません。マークなしの659組には、会話後に「KamoTalkした」ボタンへ気づかなかった、または機能の意味が十分に伝わっていなかった可能性もあります。一方で、相性順の一覧から相手のプロフィールを探し、会話のきっかけを確認できたこと自体も、今回のKamoTalkの大きな体験価値でした。保存時点の生成結果とマークを照合した集計で、すべての組で「生成→マーク」の順序が確認できるわけではありません。生成成功記録のないKamoTalk済みの組は20組でした。

組ごとの生成状態・マークの有無・保存時刻は、明細CSV「generation_to_kamotalk」にまとめています。

保存された利用開始の保存時刻とKamoTalk登録の分布

チェックイン時刻は再認証で上書きされます。以下は保存された最終認証時刻の分布です。初回チェックインの推移や、その時刻の会場内人数は復元できません。

保存時刻が最も集中しているのは14時台の122人です。以下のグラフは記録のある時間帯を表示しています。CSVには0件の時間帯も含む24時間分を収録しています。

最終チェックインの保存時刻(人)

11:00
7
12:00
7
13:00
27
14:00
122
15:00
21
16:00
31
17:00
11
18:00
10
19:00
2
21:00
1

「KamoTalkした」の保存時刻(件)

11:00
10
12:00
15
13:00
45
14:00
203
15:00
285
16:00
281
17:00
110
18:00
54
19:00
17
21:00
0
時間帯別の数値表を見る
時間帯最終認証人数保存時刻順の累計マーク件数マークした人数KamoTalkした組
11:00771058
12:0071415613
13:002741452041
14:0012216320385181
15:0021184285106262
16:0031215281105262
17:00112261106998
18:0010236543549
19:002238171117
21:001239000

5回で88グループを案内

KamoTalk Timeは5回実施し、各回の割当人数は52〜77人でした。エントリーされ、実際にKamoTalk Timeとしてワークした人数は延べ344人、作られた組み合わせは合計88組です。各回の未割当人数は0人で、88グループすべてにAIの話題を生成した記録があります。

回予定時間人数グループ未割当
114:40–15:0076人19組0人
215:00–15:2066人17組0人
315:20–15:4073人19組0人
416:35–16:5577人20組0人
516:55–17:1552人13組0人

2回以上の組み合わせ案内を受けた人は96人(割当実人数152人の63.2%)でした。同じ人が複数回参加するため、5回の人数を足した344人と、実人数152人は異なります。

割当回数実人数
1回56人
2回45人
3回16人
4回25人
5回10人

公開は各回の予定開始から約1.7〜2.2秒後でした。公開時刻と終了処理時刻は回別CSVで確認できます。

KamoTalk Timeで実際に見えていたもの

参加者画面と管理者画面では、単に「88グループを作った」だけでなく、各グループについて、誰と誰を同じ組にしたか、集合場所、入力された「今日話したいこと」、ペアごとの相性スコア、AIが生成した会話見出しを確認できる状態で運用しました。

88組各グループに3〜4人を割り当て。全回で未割当0人。
344人5回分の延べ参加数。実人数は152人。
88/88AI会話見出しの生成成功数。全グループで話題を表示。
管理者画面で確認できた項目今回のデータでの扱い
グループメンバーmemberIdsとmemberNamesとして保存。公開レポートでは個人名を出さず、人数と組数に集計。
集合場所A/B/Cの集合ゾーン、集合ポイントID、表示ラベルをグループごとに保存。
今日話したいことエントリー時のconversationIntentsをグループ内メンバー順に保存し、組み合わせ計算にも使用。
ペアごとの相性グループ内の全ペアについて0〜100のscoreを保存。グループ平均だけではなく、個々の相手との接点を残す設計。
AI会話見出しtopicとinvitationを生成。例:『地域の挑戦を広げる方法』+『について話しましょう』のように、画面では短い話題として表示。

個人名・個別の参加意向を含む明細はWeb公開対象にしていないため、このページでは匿名化した項目説明として掲載しています。運営側の保存データには、グループごとのメンバー、集合場所、会話意図、ペアスコア、会話見出しが残っています。

技術的なポイント

KamoTalkでは、会場にいる約1,500人の参加者同士について「相性スコア」を算出し、参加者が「今日どんな人と話したいか」や「この会場内で話すべき人は誰か」を探すきっかけを作ることを目指しました。

研究としての新規性は、単に相性を計算することだけではありません。人と人の相性が数値として見える状態をつくることで、参加者の探索、声かけ、会話開始の行動がどう変わるのかを検証する点にあります。このテーマは、慶應義塾大学SFCの山岸学生プロジェクト支援制度に採択された研究としても位置づけています。

相性スコアは、事前に参加者プロフィールをAIで構造化し、gemini-embedding-001 の768次元Embeddingとして保存したうえで算出しています。共通する問題意識、相手に提供できること、相手から得たいことをベクトル化し、1,476名同士の全1,088,550ペアを数値計算で比較しました。

KamoTalk Timeのマッチングは、生成AIに「この80人を組んで」と丸投げする方式ではありません。算出済みのペアスコアをもとに、過去に話した組み合わせや直前ラウンドの重複を避けながら、グループ全体の品質が高くなるように短時間で最適化しました。

1,088,550ペア1,476名同士の全組み合わせを評価し、相性スコアを較正。
768次元プロフィール、提供できること、知りたいことをベクトル化。
0.8秒級500人・124,750ペアでも、準備込み約781msでグループ最適化を検証済み。
読みたい人向け:スコアとグループ編成の仕様

相性スコアはAI文章から作っていません。1,476名それぞれのプロフィールから、共通する問題意識を表すAffinity、相手に提供できるOffer、相手から得たいSeekのEmbeddingを作り、全1,088,550ペアを数値計算で比較しました。通常の参加者一覧では共通性50%・補完性50%、KamoTalk Timeでは共通性35%・補完性35%・その回の「今日話したいこと」との適合30%で計算します。欠損項目がある場合は残った要素で重みを再正規化し、入力していない人が不当に下がらないようにしています。

もし全ペアについて生成AIに毎回文章評価をさせると、ペア数が100万件を超えるため、時間・費用・安定性の面で当日運用には向きません。そこで、生成AIは参加者理解と会話見出し生成に使い、スコア算出とランキングはEmbeddingによる高速な数値基盤に分離しました。

0〜100点の表示はcosine similarityを単純に100倍した値ではなく、全1,476名・1,088,550ペアの実データ分布で較正しています。本番較正ではp10が59、中央値が76、p90が91、標準偏差が11.90でした。

KamoTalk Timeでは、ペアスコアをメモリ上の行列に展開し、過去にKamoTalkしたペアや直前ラウンドで同じだったペアには割当用のペナルティを加えます。ただし表示用の相性スコア自体は下げず、「人としての相性」と「今回もう一度組ませるべきか」を分けています。グループ品質は平均60%、中央値20%、最低ペア品質20%で評価し、メンバー交換を試して全体品質が改善する配置を選びます。

500名の検証では、Pair Score計算が約501ms、グループ最適化が約208ms、準備込みで約781msでした。今回の最大回は77人なので、80人前後の参加者を短時間で組めた背景には、事前Embeddingと数値最適化に処理を寄せた設計があります。

会話のヒントを、次の会話につなげる

今回、Geminiの生成記録がある組のうち659組には「KamoTalkした」のマークがありませんでした。これは会話が起きなかったという断定ではなく、詳細ページを見た後に話さなかったケース、話したものの「KamoTalkした」ボタンに気づかなかったケース、機能の意味が伝わり切らなかったケースが混ざっている可能性があります。次回は、ヒントを見た後に相手へ話しかけやすい案内と、話した後にマークを付けやすい導線を検討します。

ページ閲覧や生成の履歴を時刻付きで保存すると、どの画面から会話につながったかをより詳しく振り返れます。今回の保存データでは、閲覧回数や取り消されたマークの履歴までは復元できません。

集計方法と、この記録で分かる範囲

対象と期間
本番イベント「mirai-creatorz-2026」の2026年9月14日00:00〜翌00:00(日本時間)。取得開始時点までに保存された記録を対象としています。イベント全体の来場者数・滞在時間・満足度は取得していません。
チェックイン
sessionsのcreatedAtが対象日にある会員IDを集計。保存されるのは最後の本人認証時刻で、再認証により上書きされます。participantStatesは最後の参加状態で、変更履歴ではありません。
組み合わせの案内
対象日開始の公開済み・終了済みmatchingRoundsを集計。各回のgroups.memberIdsを重複除外し、実人数は全回の和集合、延べ人数は回別人数の合計で計算。
「KamoTalkした」
talkHistoryのsourceがmanualまたはqr_profileで、createdAtが対象日の記録を集計。2人のIDを順不同にして固有ペアを数えます。source=kamotalk_timeは自動割当として別集計です。どちらか一方のマークがある2人を、合流の記録として1組と数えます。
除外と再集計
isTest=trueの記録とテストラウンドに属するログを除外します。対象外ログは0件、経路不明ログは0件でした。時間帯は開始以上・次の時刻未満。時間帯別の固有人数・ペア数は日計へ単純加算できません。元データは取得時点のスナップショットから再集計できます。
共有するデータ
このページとダウンロードCSVは個人名を含まない集計です。参加者別・グループ別などの明細は別ファイルとして保管しています。認証情報や生年月日は書き出していません。

集計データをダウンロード

Excelで開けるUTF-8のCSVです。時刻は日本時間で記載しています。